乳幼児の発達にあわせて五感の刺激を
乳幼児の発達には 五感の刺激を最優先にすることで、よりよく発達が促されます。五感の特に皮膚への刺激がいいですよ。舐犢之愛が乳幼児期にはとくに必要です。ベビーマッサージもいいです。なぜかというと、胎児の段階で、脳と皮膚は、はじめ一緒の細胞だからです。成長すると分化されます。皮膚が心地よいと感じると脳が刺激される。刺激されることで脳は成長をするので発達が促されるということです。

脳は三重構造になっていて、下から脳幹、大脳辺縁系、一番上が大脳新皮質です。赤ちゃんの脳の開け方は、一番下の脳からひらけます。一番下の脳は原始的な脳で、生きていくための本能をつかさどっています。例えば、快、不快、おなかがすいた、等。心地よいと感じる。安心感。が 赤ちゃんのよりよい発達を促すのです。
五感を刺激するのは、脳の発達にあわせた刺激の仕方ともいえますね。
ルーマニアで起こったこと
およそ40年前のルーマニアの孤児院で起こっていたことです。当時ルーマニアはチャウシェスク大統領が政権を握っていました。人口増加が国の経済を強化すると信じていた政権は避妊と中絶を減らす政策を推進、望まれずに生まれた子供たちのおおくは孤児院にはいりました。孤児院は子供の育つ環境ではありませんでした。不衛生な環境、愛情を感じることのできない環境です。
愛着を覚える人(両親)がいなかった状態で育った子供たちは、ある一定期間をすぎてから精神や感情、身体刺激を経験しても、もはや脳にはそれらを活用できる力が残っていないと考える人がいるそうです。
どんな、大人になるか、想像ができます。体も弱く、多くは長生きができないそうです。
愛情が子供を育てます。どうぞ、子供さんを、愛情で満たしてあげましょう。
原始反射って知っていますか?
赤ちゃんがさまざまな刺激によって無意識に反応する反射動作のことなのですが、例えば、赤ちゃんの口元に指をもっていくと口を向けて指を吸いだします。これは生まれつき生きていくために備わっている動きなんです。先ほど書いたように人間の脳は三重構造になっていています。一番下の脳は脳幹です。脳幹は原始的な生命にかかわることをつかさどっている脳です。無意識に吸い付くのは、この脳の反応です。脳は下の脳から順番に上の脳へと発達していきます。上の脳が発達していくと無意識に行っていた動作を自分で抑制ができるようになってくるので、脳の無意識の反応 原始反射がなくなってきます。
原始反射は、赤ちゃん成長時期によってさまざまな反射があらわれ、統合していく成長過程で必要なものです。
しかし 原始反応が、残っていると日常の 生きにくさ になってきます。
例えば、 バビンスキー反射(直立二足歩行を獲得するために必要な反射と考えられている。→足の裏を押すと指を広げる反射)が残っていると。授業中、本当はじっとしていたいのに、足が勝手に動いて歩きまわってしまう。
自分で対処できないことがあります。そのようなうな行動がみられるときは、原始反応を統合させる運動や刺激が必要です。
以前の記事の ケーキを切れない子供たち の中にもきっとこの反射が残っている子もいるのではないかと私は思います。
原始反射が残るのは
原始反射がのこるのは、脳の発達に関係します。原始反射を抑制するのは 原始反射の脳の上位脳 大脳新皮質です。上位脳に情報が集められて、統合され、目的を持った行動がとれるようになります。
また、発達に伴って、脳は体の各部位のコントロールが細分化できるようになってきます。未分化な状態では 体の各部位が連動してうごいてしまいます。
細分化の例ですが、乳幼児小さなものをつまむときに、5本の指を全部使いますが次第に、親指と人差し指のみでつまめるようになってきます。
脳は手先をつかさどる脳の領域が広いので、手先が器用に使えることは、脳をよく使えるということがいえます。
脳の発達を促す五感への刺激
さくら・さくらんぼ保育園 創設者の斎藤公子さんは、脳性麻痺の疑いのある乳児には、全身に根気よく刺激を与えると、体の緊張がとれ、障害があっても、多くの機能が自然に発達を開始することを発見しています。
さくら・さくらんぼ保育園 創設者の斎藤公子さんは、脳性麻痺の疑いのある乳児には、全身に根気よく刺激を与えると、体の緊張がとれ、障害があっても、多くの機能が自然に発達を開始することを発見しています。「アインシュタインの逆オメガ」小泉英明箸
全身に根気よく刺激を というところに深く感じるところがあります。
障害があっても 多くの機能が自然に発達するくらい 全身に根気よく刺激をするのは効果があるということです。
乳幼児特に0歳はまだお母さんの手の中で育ちます。話しかける。抱っこしてスキンシップを取る。運動やベビーマッサージをする。まだ自分の意思がない時期なので、十分な刺激ができる時期です。この時期にたくさん愛情を注いであげるといいですよ。
先ほどの原始反射は 成長過程での刺激が足りないと残ってしまう。また 脳の機能がうまく使えていないことがあるようです。
例えば 口に指を近づけると吸い付く反射(吸引反射)は 原始反射を取り除くときに口の周りをなでて刺激します。これから考えると 赤ちゃんのうちから十分なスキンシップが取れていれば 十分脳が発達し成長が促されていくようです。
今回 私が伝えたいのは2つあります。、1つ目が乳幼児のころの愛情、スキンシップの重要なことです。
もう一つは、原始反射が残っていて 体のコントロールが効かず、自分では抑制できない子供もいるので手を差し伸べてあげなくてはいけないということです。
原始反射をとるとレーニングは 目の認知機能を上げることとも関係しています。トレーニングを追って紹介できればと思っています。