教育について

なぜ、ラットはなめるのか

アイキャッチ ラットはなぜなめるのか

ラットに限らず、動物のお母さんは、こどものことを可愛がって舐めます。この行為が子どもの安定した心を育てることがわかっています。

何か不安があった時に、お母さんがそばにきて、舐めてもらったラットは不安が解消され、ストレスホルモンの波がひきます。

本「成功する子、失敗する子」、何がその人生を決めるのか ポールタフより

親の違いによって、長期的に子供にどのような影響があるのか?という研究がありました。ので紹介します。

本「成功する子、失敗する子」ポールタフさんの本からです。

成功する子
失敗するこ
成功する子 失敗する子

ラットが子供を舐めるという行為から、幼少期のストレスの悪影響に対してとても効果的な解毒剤になるということがわかっています。

親の違いによって長期的にどのような影響が出るのか?

ラットを実験のために取り出して検査をして、ゲージに戻すと一部の母ラットは子にかけより、数分かけてなめたり毛づくろいをしています。

一方、無視してやり過ごす母ラットもいます。

検査をして戻された子どものラットは不安を示すストレスホルモンを大量に分泌します。

しかし、母ラットがなめたり毛づくろいをしたりすることでその不安が解消され、ストレスホルモンの波が引きます。

毛づくろいをすることや、なめることが子どものラットにどのように影響するか観察がされました。

ラットの実験

まず、なめたり毛づくろいをする回数の多い母ラットと少ない母ラットの子どもを選別する

1日8回。1回につき1時間子供のラットを母ラットがなめた回数と毛づくろいをした回数を数えました。

10日後 ラットを2つのカテゴリーに分けました。

なめたり毛づくろいをしたりする回数の多い母ラットと
なめたり毛づくろいをしたりする回数の少ない母ラットにそれぞれラベルを貼りました。

子供のラットは、生後22日に離乳、母から引き離し、同棲のきょうだいと一緒のゲージに入れて育てました。

生後およそ100日経ってラットが成人になったころ


なめたり毛づくろいをする回数が多い母に育てられたラットと
なめたり毛づくろいをする回数が少ない母に育てられたラットの子どもを比べてみました。

フィールドで探索の比較

ラットを広くて円い仕切りのない箱に5分間入れ自由に探索させます。

神経質なラットは壁から離れようとしません。周辺部を回るように歩きます。

大胆なラットは壁から離れてフィールど全体を探索して歩きます。

母になめたり毛づくろいをしたりする回数の多いラットの子どもは
フィールどの真ん中で過ごした時間は平均35秒でした。

母になめたり毛づくろいをしたりする回数が少ないラットの子どもは、フィールドへ探索しに行った時間は平均5秒を下回りました。

恐怖心を測定するテスト

空腹のラットを新しいゲージに入れて食べ物を探し出させます。そして、10分間置いておく実験です。

母になめたり毛づくろいをしたりする回数の多いラットの子供は
平均4分ほどためらったあと、2分以上の食べていました。

母になめたり毛づくろいをしたりする回数の少なかったラットは、食べ始めるまでに7分時間がかかり、食べたのもほんの数秒だったとのことです。

実験の結果わかったこと

実験は、他に迷路を抜ける実験等いくつか行われましたが、

どの結果も、

母に舐められたり毛づくろいをしたりする回数が多かったラットの方がよい結果を出しました。

より、社会性があり、好奇心が強く。自制がきき、より健康で長生きだった。

という結果が出ました。

母親の子供へのかかわり

ラットの毛づくろいに一番近いのは人間でいうと「愛着」であると一部の心理学者たちは言っています。

幼児期に感情面での要求に対して親が敏感にこたえると言うことです。

よく親にケアされた子どもは自立心旺盛な子どもに育ちます。

親からの温かく敏感なケアは子どもが外の世界に出て行けるための安全地帯となることが多いようです。

ラットの実験同様。

幼少期の愛着関係が子どもの一生を左右するようです。

親の愛着がその子の一生を左右する。

ミネソタの研究

愛着関係で運命が決定するわけではないが、

満一歳時の愛着関係がその後の人生を広範囲にわたって予測できる指針となる研究結果がミネソタ大学で発表されています。

親との愛着関係がしっかりあったこどもは、人生のどの段階においても社会生活を送る上でより有能だったとあります。

また、子どもたちの高校生活を追ったところ、どの生徒が、きちんと卒業するかを予測する際に、知能検査や学力テストの得点よりも、幼少期の親のケアにかんするデータの方が精度が高かった。という結果があるそうです。

幼少期に誰が高校を中退することになるかを8割近い確率で予測できたことになると記述がありました。

親の幼少期の子どもへの接し方が子どもの一生を左右するということです。

親の役割は重大ですね。

私の子育ては、幼少期は過ぎてしまいました。十分子供の面倒を見たという思いと、もっと目をかけてあげればよかったという思いと、交互に思い出しながらこの文章をまとめました。

できれば、育て直しをしてみたいです。😂