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災害時に野菜か足りなくなるって本当?何を備えておけば安心!?

災害時に野菜が足りなくなる

災害時に野菜が足りなくなるって本当?

大規模な災害が起きた時、私たちの生活は大きく変わります。電気やガス、水道が止まったり、スーパーで食料が手に入りにくくなったり。そんな中で、意外と見過ごされがちなのが「野菜不足」の問題です。

「災害時はとにかくお腹を満たせればいい」と思いがちですが、実際には野菜が足りなくなることで、体調を崩してしまう人がたくさんいます。これは、過去の災害からも明らかになっている事実なんです。

過去の災害から学ぶ「野菜不足」の実態

例えば、2011年の東日本大震災では、避難所での生活が長引くにつれて、多くの被災者がビタミンやミネラル、食物繊維の不足に悩まされました。当時の調査では、避難している人たちから「便秘になった」「口内炎ができた」「体がだるい」といった声が聞かれ、管理栄養士の報告からも栄養の偏りが指摘されています。

しかしながら、避難所で提供される食事は、長期保存できて調理が簡単なものが中心になりがちです。から揚げやウインナーなどの加工食品が多く、どうしても野菜が不足しやすくなります。実際に、被災者の方々からは「一番食べたいのは野菜」という切実な声も聞かれました。

また、1995年の阪神・淡路大震災でも、行政も家庭も野菜の備蓄がほとんどなく、避難所での食事が極端な野菜不足に陥ったと言われています。

このように、災害時には、私たちの体に必要なビタミン、ミネラル、食物繊維といった大切な栄養素が不足しがちです。これらが足りないと、便秘になったり、口内炎ができたり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなったりと、様々な体調不良につながってしまいます。

災害に備える上で、食料の確保はもちろん大切ですが、栄養バランス、特に野菜の重要性をぜひ意識してみてください。日頃からの備えが、いざという時の健康を守る大きな力になりますよ。

災害時に役立つ!野菜不足を乗り越えるための備蓄品リスト

「災害時でも健康を維持したい」「野菜不足で体調を崩したくない」――そんなあなたの願いを叶えるために、日頃から備えておきたい野菜を補える具体的な品物をご紹介します。これらを上手に備蓄して、いざという時に備えましょう。

1. 長期保存できる野菜系飲料・食品

手軽に栄養が摂れる心強い味方です。

  • 長期保存用 野菜ジュース
    • 商品例: カゴメ「野菜一日これ一本 長期保存用」、キリン「無添加野菜 48種の濃い野菜100%」など
    • ポイント: 賞味期限が5年以上のものが多く、防災備蓄の定番です。1本で多様な野菜の栄養を手軽に補給できます。糖分が気になる方は、成分表示をチェックしましょう。
  • 青汁粉末
    • 商品例: 山本漢方製薬「大麦若葉粉末100%」、伊藤園「毎日1杯の青汁」など
    • ポイント: 水に溶かすだけで、緑黄色野菜の栄養を手軽にチャージできます。個包装になっているものが多く、持ち運びにも便利です。
  • 野菜フレーク・パウダー
  • 「とうもろこしフレーク」「かぼちゃフレーク」「にんじんフレーク」など
  • ポイント: お湯や水を加えるだけで、ペースト状になり、スープや離乳食、介護食にも使えます。甘みがあり、お子さんでも食べやすいのが特徴です。

  • ↓赤ちゃんにもおすすめです。賞味期限1年間です。

2. 食物繊維と栄養が豊富な乾物・乾燥野菜

軽くてかさばらず、水で戻すだけで使える優れものです。

  • 切り干し大根
    • ポイント: 食物繊維が非常に豊富で、腸内環境を整えるのに役立ちます。煮物だけでなく、水で戻してサラダにも使えます。
  • 乾燥わかめ、ひじき
    • ポイント: 水で戻すだけで、ミネラル(カルシウム、鉄など)と食物繊維を補給できます。味噌汁やスープの具材、和え物にも。
  • 高野豆腐
    • ポイント: 食物繊維だけでなく、良質なたんぱく質も摂れる万能食材。水で戻して煮物や炒め物に活躍します。
  • 乾燥きのこ類(干ししいたけ、乾燥えのきなど)
    • ポイント: 旨味が凝縮されており、汁物や炊き込みご飯の風味付けにも。食物繊維やビタミンD(特に干ししいたけ)も補給できます。
  • フリーズドライ野菜ミックス
    • ポイント: お湯で戻すだけで、手軽に多様な野菜を摂ることができます。味噌汁やスープの具材としても便利です。

3. そのままでも食べられる缶詰・レトルト食品

調理の手間なく、すぐに食べられるのが魅力です。

  • 大豆水煮缶、ミックスビーンズ缶
    • ポイント: 食物繊維と植物性たんぱく質が豊富。そのままサラダにしたり、スープの具にしたりと、使い道が広いのが特徴です。
  • トマト缶・水煮缶(コーン、マッシュルームなど)
    • ポイント: スープや煮込み料理のベースとしても使えますし、そのまま軽く塩を振って食べることもできます。
  • 野菜のレトルトパウチ(ごぼう、きのこミックス、蒸しじゃがいもなど)
    • ポイント: 温めなくても食べられる商品が多く、手軽に野菜を摂取できます。種類も豊富なので、いくつか備蓄しておくと飽きずに済むでしょう。

4. エネルギー補給にもなるドライフルーツ

手軽に栄養と甘みが補給できるおやつにもなります。

  • 無添加のドライフルーツ各種(レーズン、プルーン、アプリコット、マンゴーなど)
    • ポイント: 生の果物より栄養が凝縮されており、コンパクトで長期保存が可能。食物繊維はもちろん、ビタミンやミネラルも豊富です。プルーンは鉄分も摂れて便秘対策にも。

備蓄のワンポイントアドバイス:ローリングストックを活用!

これらの品物は、ただ買い置きするだけでなく、ローリングストックの考え方を取り入れるのがおすすめです。

普段の食事で消費しながら、使った分を買い足していくことで、常に賞味期限の新しいものを備蓄できます。これなら、非常時にも食べ慣れたものを口にでき、無理なく備蓄を続けられますよ。