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のびしろは 読解力が鍵を握っている

数学の思考力はどの様にしたら伸びるのか?
中学校以降で伸びる子供は、学力が停滞する子とどんな違う能力を持っているのか

塾の講師として、子どもの母親として、興味のある分野です。

学校での学習の習熟度は、小学校で7割、中学校で5割、高校で3割だそうです。

小学校のカリキュラムはゆっくり進みます。そして、内容もそんなに多くはないので7割の子は理解ができているであろうと言われています。

しかしそれが、中学で5割に減ります。学習内容が増えて、学習の進みが早くなるからです。さらに、高校では内容が理解できている子供は3割になります。

内容が増える。進みがはやくなる。もちろんそれも理由の一つではありますが

教科書を読んで理解ができない子供がほとんどである。ということがわかっているそうです。

中学校以降の、のびしろは読解力が影響してくる。と言っても良いのではないでしょうか?

「AI VS 教科書が読めない子供たち」新井紀子さんの著書よりお話をすすめていきます。

さて、この本が出版されたのは、2018年今から5年前です。AIの東大ロボくんに東大の入試問題をインプットして、東大の入試問題を解けるかどうかという実験をしていました。

本の中では、まだ、テストに合格することができていませんでしたが、

2022年の12月から日本でも ChatGPT が登場しました、
ChatGPTは米国の医師免許試験(USMLE)とウォートン・スクールのMBAコースの最終試験の両方に合格しているそうです。

最近の技術の進化は凄まじいです。本書の東大ロボくんが入試問だにチャレンジをしていた頃は、まだまだ、ロボットが大学入試試験を突破できることは先であろうと思われていました。

この本に書かれている、教科書を読める子供を増やすことよりも先にAIの進化がきているのは恐ろしいことです。

数学できないときは新聞かファンタジーをよめ

黒川伊保子さんのネットの記事を見つけました。

数学ができない時は、塾へやるよりも新聞やファンタジーを読ませた方がいい。との記事です。

子供が、中学生1年になった時、数学の問題がわからない。というので一緒に問題を解きました。

小学生の時はカラーの大きな文字の取り組みやすい問題集が、中学生になると一変します。

白黒で、文字も数字も小さい。まず、そこでメンタルをやられそうです。

何がわからないかというと、文章問題です。まさに、読解ができれば解ける問題です。

私も中学生の時にはおそらく読めなかったでしょう。しかし、四半世紀?いやもう少しの年月で読解力が身についたようです。

計算は、子どもの若いコンピューター(脳)の方が性能はいいです。計算はできませんが、読解を教えることができます。

新井さんの著書では、この計算がAIはやってくれる分野で、読解が人間しかできない分野とのこと、息子は頑張らないと将来仕事に就くことができません。

黒川伊保子さんのいうとおり、新聞かファンタジーを読み、中学生のうちに読解力を磨かなくてはいけません。

母語力こそが、高等理系力のベースなのであるという力強い言葉が印象的です。

黒川伊保子
数学できない時は新聞かファンタジーを読め →記事二ページ目中ほどにあります。
https://gendai.media/articles/-/54122?page=2

国語の読解力は、すべての教科の根底にある。です。

この記事を読んで、読解力を問題視していた、新井紀子さんの本日の本を思い出しました。

数学を理解していないのか?問題文を理解していないのか?

新井紀子さんは、数学会の日本教育委員長として、大学生数学基礎調査をしました。

実験内容は、

大学に入学したばかりの1年生にこれから大学で授業を受ける学力があるか、
初年度に使う教科書を理解できるかとうことを、

5問の問題で調査をしました。数学的な難しい問題ではありません たとえば
このような問題もあります。

次の報告から、確実に正しいと言えることには○を、そうでないものには×を、左側の空欄に記入してください。

公園に子どもたちが集まっています。男の子も女の子もいます。よく観察すると、帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、ス二ーカーを履いている男の子は一人もいません。

(1)男の子はみんな帽子をかぶっている
(2)帽子をかぶっている女の子はいない
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。

答え (1)

調査は偏差値によるクラスに分けて

国立 S ,A,B 私大 S、A ,B ,C で結果を出します。

この問題の正答率は、全体の64パーセント


国立クラスで85パーセントの正答率
私大 Sクラス 66.8パーセントの正答率  
私大B、Cクラスでは正答率が5割をきる正答率。

この問題に関わらず。
論理的な推理力、読解力が試される他の問題でも国立クラスの正答率は高いのがわかりました。

どの大学に入れるかは、読解力が鍵を握っている様です。

のびしろは読解力が握っている。

中学生以降の学力ののびしろは、読解力が握っていることは間違えないでしょう。

読解力を測るテストが著書の続きの本が出版されてこちらにも載っている様です。

また、正式なサイトでテストを受ける方法がわかります。

https://www.s4e.jp/about-s4e

こちらの本を読んだらまた記事を書かせていただきます。

読解力で思うこと

つくば科学技術研究所の三森ゆりかさんの書かれた本の中で、裕福な家庭からも、貧しい家庭からも成功者は出ている、裕福な家庭は教育にお金がかけられるので何での上よくが上がったのかわかりにくい。しかし、貧しい家庭で成功した人の多くは小さい頃より絵本を読んでいた人が多い。   

ということが載っていました。

読解力とは結びつきませんが、絵本を読んでいたということは、文章に触れてきたこと、本を読む習慣があったということです。

書き言葉と、話し言葉は違います。書き言葉に慣れていくことも重要ではないかと思われます。

論理エンジン等の問題集を出版している 出口注さんという方がおられます。

このかたの監修の論理のプログラムを取り入れた中間一貫校が私の知っているところ2校ほど

成績が底上げしているとのことを聞きました。

新井紀子さんの使っている、読解力を試す問題とも通じるところがあり、一つの手段ではないかとも思われます。

最後は、

読書百遍意自ずから通ず ということでしょう。

初めはむずかしくてわからない書物も、辛抱して何度も繰り返して読んでいると、おのずと理解できるようになる

読解力とは違いますが、読書量が明らかに足りないこともあるのではないかと思います。

思い出すのが、実家に置いてある本です。

昭和の本は、字が小さく、ぎっしり詰まっていました。
父は文庫本をたくさん持っています。おそらく、昔、ハード本は高価で買えなかったのでしょう。

文庫本はもっともっと字が小さいです。
しかし、娯楽が少なかった時代、楽しみで本をかいたくさんの時間を本に費やしていたことは想像できます。

昔の日本の発展は、読書にあったのかもしれません。